2015年3月20日金曜日

科学記事雑感:飲み込むということ


食べ物を食べる時、我々は舌を動かして食べ物を喉の奥へと送る。
一方、水中にすむ魚は、我々ほど舌が自由に動かない。そんな彼らは水と一緒に食べ物を吸い込むことによって食べ物を飲み込んでいる。
さて、魚の中には魚であるにもかかわらず、地上で餌を食べる種類がいる。このような種類は果たしてどのように餌を飲み込んでいるのだろうか?

そんな地上で餌を食べる魚の一つ、トビハゼの一種(Periophthalmus barbarus)の餌の食べ方がハイスピードカメラおよびX線カメラにより明らかにされた。この研究によると、トビハゼは地上に出る際にあらかじめ口に水を含んでおくそうだ。その状態で餌を捉え、その水と一緒に餌を飲み込むとのこと。

陸上に住む生物はもともと水中の生物から進化してきたことはよく知られている。まぁ、我々は食べ物を飲み込むことができる舌があるわけだが、やっぱり水を飲んだほうが飲み込みやすい。
これって祖先の名残なのかな…などと思ったりした。

<Reference>
Michel, K. B., Heiss, E., Aerts, P. & Van Wassenbergh, P. Proc. R. Soc. B 20150057 (2015).

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