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2013年12月13日金曜日

THE NAKED APE(裸の猿:Desmond Morris著) 覚え書き:第二章


 第二章:セックス
この章では、タイトルどおり、人間の性に関する形態、行動について、他の霊長類との比較をから特徴の説明をしています。
あっさりと内容を要約するとこんな感じなのですが、読んでみるとまぁ、なかなかに仔細な表現。
性行為の説明のところなど、電車内で読んでいて、つい誰も見ていないか確認したらほどです。と、同時に、『ほぅ。外人さんもそんな感じで…』なんて妙に感心もしたりして。

この章の内容は、人間の性行為、性的形態に動物学的に切り込むという、ある種のタブー破りの側面もあるためか、全体的にいささか挑発的に誇張しているのでは…という表現もなきにしもあらず。
しかし、読めばまぁ、大筋は『うーむ、なるほど』と思わせられる内容で、他の霊長類との比較で論じられると、それなりの説得力はあるように思います。
なんというか、エロいエロくないという話はおいておいても、この章を読むと人間にとっての性行為は、社会生活を営む上でものすごく重要なものなのだなと感じさせられました。

この本を読んだ勢いそのままに、周りの人に、突然「人間が他の猿と違って毛がないのはさ、セックスを最大限魅力的にするために進化したからだって知ってた?」なんて聞いたら、唖然とされる、あるいは相手によっては引っぱたかれそうです。
が、相手がこの章を読んだ後だったらどうでしょう?
結構多くの人がうなずいてくれる気がするのですが・・・

なんといいますか、この章を読むと、「いろんな人に読んでもらって感想を聞きたい」そんな気分になりました。

追伸:形態的説明の中では、女性の胸がお尻の代わりをしている説、男性の鼻が男性器、女性の唇が女性器の代替機能をもっているなどという、バラエティー番組などでよくでてくる有名な話もこの章の中に出てきます。

2013年11月27日水曜日

THE NAKED APE(裸の猿:Desmond Morris著) 覚え書き:第一章

 思うところがあって、人間の形態や行動を、動物学の側面から捉えた名著「THE NAKED APE(裸の猿:Desmond Morris著)」を読み始めました。
別にブログで書くようなことでもないのですが、覚え書きを残しておきたいと思ったので書き留めてみました。今回は、今日読んだ第一章について書いてみます。




第一章:Origins

この章では、人間の起原は森林性で果実食の霊長類であり、それが平地で動物を狩るように進化してきたことをいくつかの根拠を元に述べています。
次いで、なぜ森林性霊長類から狩をする猿になる過程で、毛を捨てた「裸の猿」となったのか、これまでに世に発表されているいくつかの仮説を並べて推測しています。この本では、「裸の猿」となった要因として、最終的には体温調節のための進化である説がもっとも有力として落ち着くのですが、これ以外にでてきた4つの仮説が挙げられています。
これが、なかなかに面白い。
4つの仮説とは、1)皮膚に付く寄生虫に対する防御策としての進化、2)水域生活に適応した進化、3)種の認識機構としての進化、4)性的信号としての進化、です。
とりわけ興味があったのが2つめの水域へ出た説で、これは、進化の過程で森林生活から平地に生活圏を移す前に、一時期海域を生活の場としていた時代があり、この時期に水生生活に適した形態に特化した結果なのではないかと言う説。
要するに、泳ぐのに無駄な毛はなくなり、イルカやクジラのような水の抵抗のない体つきで、かつ保温できるような脂肪層を持った皮膚になったのではないかというものです。
体つきに関する説明もそれなりの説得力はあるし、森林から平地の狩猟に移るよりは、海辺で貝や魚を食べる生活のほうがずっと移行しやすかったのではないか・・・などと思うと、この説も捨てがたいのではと思ってしまいました。
実際、最終的に有力としている体温調節のための進化にしても、根拠となる証拠はないようですので、水生生活説も可能性としてはなくはないのではないかとも思います。
まぁ、この本も、1960年代の本ですので、今となってはこの件についても、もう少し議論が進んでいるのかも知れません。
機会があったら調べてみたいと思います。

そうそう、それと、今回は英語版と訳本と両方購入したのですが、この本の英語版は難しい単語はなく、比較的読みやすいです。ま、訳本と照らし合わせて読んでいるわけですが・・・
文章的にはコロンやカンマが多く、こういった部分に苦手意識がある人には、訳本とあわせて多読教材として非常に有効な気がします。内容も面白いですし。