2014年4月4日金曜日

早春振り返り(トウキョウサンショウウオ卵塊)

この春見に行ったトウキョウサンショウウオの産卵場。
これまでに、エゾ、クロ、トウホク、ハコネ(幼体のみ)は見たことがあったけどトウキョウサンショウウオは初めてでした。




産卵場は山際のしみだし水や水路など、止水か流れがごくゆるくて基本浅い場所。
比較的水深がある安定した場所もあるのに、なぜだか融雪期が過ぎたら干上がるんじゃない?という場所で多く見られました。
よくはわからないけど、そのために卵塊の中には水を含むようになっているのかな??

まぁ、それでも卵塊から出たら水がないんじゃしょうがないか。
大丈夫なのか・・・と、気をまわしても、彼らは想像もつかぬくらい長い間それでやってきたんだし、こちらが心配するのも余計なおせっかいというものだ。
わからぬことがたくさんあるのが自然だし、そのほうが楽しい。
こちらはわりと安定した水域の卵塊

昨晩は

数年ぶりに北海道時代にお世話になっていた同業の方と川魚料理屋で一席。
毎度のことながら、魚の中でも淡水魚、さらにはその中でも特殊な一魚種に特化した(いや、ほかもすごいのですが)彼の話は面白い。
会うたびに「やっぱこうでなくっちゃね!」と思わされます。
人間は他人と違えば違うほど面白いに違いない。
変態万歳なのである。

 


5月に一緒にフィールドを回れる日が待ち遠しい。
足かけ、はや10年くらいになりますかね。
今年こそあいつの産卵行動をおさえてやりましょうぜ!

さて話は変わって、今回行ったお店はさいたま新都心駅近く、氷川神社参道前にある「かのうや」さん。
一見高そうなのだが、大人二人で飲み食いして7,000円弱、一人あたり3,000円ちょいでも十分に楽しめました。
まぁ私は飲めないのでその分を差し引いても一人あたり5,000円もあれば十分でしょう。
おすすめは鯉のひつまぶし。これはうまかったなぁ。
自由にとっていいサラダバーがあって、これがまたうまい。ついでに、サラダバーの中にウナギの骨せんべいがあるのもとてもうれしい。
店の雰囲気的に飲み屋というよりは食事屋さんなので、食事だけでも全く問題がない感じでした。
今度はすっぽんでも食べてみようかな。

2014年4月2日水曜日

今年も

この時期がやってきた。
”この時期”、というのは写真の魚・・・ではなく、ジュズカケハゼの産卵期である。
産卵期の彼らの水中映像を収めようと意気込んで、もうかれこれ数年。
当初、淡水魚7号(1981)の「雄が大きいハゼと雌が大きいハゼ」あたりを見て、わりと簡単に見つけられることを想定していたのだが、実際にはそううまくはいかなかった。

  

今年も、3月下旬を皮切りにいくつかの生息地で探索を開始したのですが、結果は惨敗。
巣らしきものはあるのだが、個体が見当たらない。
この時期以外はたやすく捕まるというのに、いったいどこにいるんだか。
泥の中かもしれないと探ってみるが、これも空振り。
一方でコクチバスとブルーギルが採れたりして、「ひょっとしてここでは絶滅したか?」なんて思いも頭をよぎったり・・・

ちなみに、泥の中に探りを入れると、湧水の池だけあって濁りはひかず、以降の観察や撮影もダメになってしまう。これまで確認をはやまって何度か同じ過ちを犯しているのだけれど今年もやってしまった。見つからないと頭に血が上ってだめですわ。

さて、代わりと言ってはなんですが、非常に多く見られたのはサケの稚魚。
利根川本川や分流部に大量にいました。
今時期の優占種です。
利根川のサケはかつて水質汚濁と河床環境の悪化で絶滅しかかっていたようですが、現在の遡上量はかなりのもの。
増殖事業用に親魚を採捕してしまう東北や北陸の川よりも、産卵行動の観察はしやすかったりします。
水の透明度はごらんのとおりとても高いとはいえませんが・・・

なお、産卵に利用されていた瀬の周りにはサギ類やカワウが大量にいました。いい餌になっているんでしょうね。