2014年4月2日水曜日

今年も

この時期がやってきた。
”この時期”、というのは写真の魚・・・ではなく、ジュズカケハゼの産卵期である。
産卵期の彼らの水中映像を収めようと意気込んで、もうかれこれ数年。
当初、淡水魚7号(1981)の「雄が大きいハゼと雌が大きいハゼ」あたりを見て、わりと簡単に見つけられることを想定していたのだが、実際にはそううまくはいかなかった。

  

今年も、3月下旬を皮切りにいくつかの生息地で探索を開始したのですが、結果は惨敗。
巣らしきものはあるのだが、個体が見当たらない。
この時期以外はたやすく捕まるというのに、いったいどこにいるんだか。
泥の中かもしれないと探ってみるが、これも空振り。
一方でコクチバスとブルーギルが採れたりして、「ひょっとしてここでは絶滅したか?」なんて思いも頭をよぎったり・・・

ちなみに、泥の中に探りを入れると、湧水の池だけあって濁りはひかず、以降の観察や撮影もダメになってしまう。これまで確認をはやまって何度か同じ過ちを犯しているのだけれど今年もやってしまった。見つからないと頭に血が上ってだめですわ。

さて、代わりと言ってはなんですが、非常に多く見られたのはサケの稚魚。
利根川本川や分流部に大量にいました。
今時期の優占種です。
利根川のサケはかつて水質汚濁と河床環境の悪化で絶滅しかかっていたようですが、現在の遡上量はかなりのもの。
増殖事業用に親魚を採捕してしまう東北や北陸の川よりも、産卵行動の観察はしやすかったりします。
水の透明度はごらんのとおりとても高いとはいえませんが・・・

なお、産卵に利用されていた瀬の周りにはサギ類やカワウが大量にいました。いい餌になっているんでしょうね。

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