2009年4月30日木曜日

そっとのぞいてみてごらん


今年のコイの動きは少し遅いらしい。 
昨年の同日にはもうそこかしこで水面が炸裂しまくっていたのだが、未だにそんな気配は見せていない。 
それとも、単純に去年が当たり年だったのか。それは謎である。 
もうしばらく待ってみないと答えは出ない。 

メインがこんな感じで被写体としていまいちな状況であるため、しょうがないからと言っては何だがメダカ撮りをしてみた。 
機材はE-3に最近おきまりのAi ED Nikkor 300mm F2.8S IF(New)、そしてエクステンションチューブEX-25である。 
Nikkor300/2.8は最短撮影距離が3mなのだが、エクステンションチューブを付けることで2mくらいまで寄れるようになる。 
マクロレンズなり、最近のコンデジは数㎝程度まで近づけるし、寄れば小さなモノを画面いっぱいに写すことが出来るので、なーんだと思われるかもしれないが、ここで大事なのは2mと言う距離である。 
メダカといえどもただ呑気に泳いでいるわけではなく、近づけば逃げていく。 
撮影するときには逃げられない、というか自然な動きを妨げない最短の距離を探っていくわけであるが、2mという距離はメダカ撮りの上で私にとっては最適な感じだ。 

よく、「生物に気づかれないように寄ることこそ技術」と言うような話を聞くが、正直私には野外のメダカに数㎝までよって撮影する技術はないし、この技術を身につけるにしてもたいそうな努力が必要になるだろう。 それまでにどれくらいのメダカの群れを蹴散らすことになるだろうか。 
「楽ちんな方に逃げたな」と言われればそれまでだが、距離を取りながら大きく写すかということを考えるほうが私にとってはしっくりくる。 
いずれにせよ、この組み合わせは他の生物の撮影でもだいぶ使えそうだ。 

300mmクラスの大きさのレンズで、35mm換算600mmの画角が得られるというのはオリンパスE-systemの強みだと思う。 特に下手に動けば逃げてしまう被写体にたいして身軽な機材でのぞめることは大変大きなアドバンテージであると思う。 
また、撮像素子が小さいが故にちまたでは背景のぼけが悪いと評判のOLYMPUSのEシステムであるが、メダカのようにちょこまかと動き回りピントを正確に決めにくい生物を撮るときには、被写界深度が深いことが強みになる。少なくとも自分にはそうであった。 
高感度に強いカメラであれば露出を絞って感度を上げれば一緒になるのだが、なんとなく高感度耐性というカメラのハイテク技術に頼るより余計なことをせずにそのまま撮れる方が自分的に納得がいく(デジカメ使っている時点でどうだかという説もあるが)。 

E-3+EX-25+近代インターナショナルマウントアダプター+Ai ED Nikkor 300mm F2.8S IF(New)+自作PLフィルタ