2015年3月30日月曜日

軍略会議 不都合な真実とチラリズム

家臣 甲
「下は人外のもの。されば、ナマズであれ、コイであれ、大きな問題はないように見受けまする。」

家臣 乙
「いやいや、そうでもない。流石にウナギなどとなると話は変わるぞ、やはり慎重に議論すべきだ。」

御屋形様
「ふむ、下をどの種とするか。
確かに議論の必要があろう。
が、家臣 甲の言うように、下は人外の部位である。
ワシは著しく印象を損ねるものでなければそれで良いかと思う。
あえて言えば、コイ、イトウ、少し目先を変えて、チョウザメなども良いかもしれない。
他方、一国の主として捨て置けない問題は、この他にあると思っている。」

家臣 乙
「なんと!
種の選定以上に大きな問題がおありですか!」

御屋形様
「気付かぬか?
我らの目指すところは、上が淡麗な人、下が美しも力強き魚、そのような存在である。
では聞こう、下とはどこからか?」

家臣 乙
「??
腹部から…ではございませぬか?」

御屋形様
「左様。
質問を続けよう。
それでは、尻は人、魚どちらじゃ?」

家臣 乙
「??
魚…ではないでしょうか?」

御屋形様
「ふむ。
質問を重ねよう。
それでは、魚の尻を考えてみよ。
尻の穴は、背側、腹側、どちらにあるか?」

家臣 乙
「???
腹側かと…
…はっ!」

御屋形様
「ようやく気付いたようだな。
上は淡麗にして豊満、下は美しき魚の尾。
されど、前面に座するは尻の穴。
この配置、決して許されるものではあるまい!」

家臣達
「こっ、これは難題じゃ…」

家臣 丙
「いっそ尻の穴など無いことにしてしまえば…」

御屋形様
「ならん!それは生物の理に反する!」

軍師 管助平
「お言葉ながら、御屋形様。
某にはさほどにも大きな問いには感じませぬ。」

家臣 丙
「どういうことじゃ!
そのままで良いと申すのかっ!」

軍師 管助平
「いえ、そうではございません。
無理なく解決できるという意味であります。」

御屋形様
「ならば申してみよ。
答えによっては管助平、お主であっても……斬る。」

軍師 管助平
「それでは申し上げましょう。
簡単なことにございます。
腰に欧風の腰布を巻く。これだけにあります。
こちらがその図にございます。」

御屋形様
「たったそれだけで大きくかわるわけが…
むぅぅ!!
 一切の下卑な印象が消えた。
ググッと魅惑が増すではないか!
も、桃色の地に花柄が…め、、めくってみたくなるのぅ。」

軍師 管助平
「隠されれば見たくなり、見せつけられたら目をつぶる、というのが人の性。
見えすぎているならば、見え過ぎぬように隠せば良い。
それだけのことでございます。
ただし、隠し過ぎは魅力を失わせるもと故、厳禁でござる。」

御屋形様
「さすがは管助平。毎度ながら天晴じゃ!
ただ、ワシとしては腰巻の代わりに貝という策のもあろうかと思うのだが…」

軍師 管助平
「お気持ちは痛いほどお察しいたします。
しかし、お言葉ながら御屋形様!
その案はわれらより上の世代にだけ受け入れられる案。
若い世代には意図を理解するのが困難かと思われます。」

御屋形様
「そ…そうかぁ…」

~以上、軍略会議「淡水版”人魚姫”、下半身はどうする?」でした。

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