2013年12月18日水曜日

大型カメラグリップ MCG-2導入


現在のメインカメラ、E-PL5用に大型カメラグリップ MCG-2を導入しました。
大型といってもちょっとでっぱるくらいで大して大型でもなく、まぁノーマルグリップよりは指をかけられるというぐらいです。
実際に使うときは、撮影時は人差し指だけ、持ち運ぶときは指二本をかけています。
グリップした感じ
これでもホールド性能は抜群にアップ。
先日息子のお遊戯会で、マウントアダプター+Zuiko Digital 50-200mmをつけて使いましたが、これまでよりも格段に使い勝手がよくなりました。
なんといっても、このレンズをつけたカメラを片手で持てるのがうれしいです。
もともと、私のE-PL5自体が、フジヤカメラで中古のグリップ欠品のもの、つまり金属面むき出しのつるつるのものだったので、特にそう思うのですが・・・
E-PL5+ZD50-200
(左:元の姿、右:グリップとビューファインダー装着後)

E-PL5はいいカメラだと思うのだけど、これまで使っていたE-3と比べると絞り、露出補正、感度設定などの操作性が格段に劣るのは否めません。基本的に設定をあまりいじらず撮るユーザー向けの、エントリーモデルだからしょうがありません。

これまでは、望遠レンズを使うときには、持ちにくい上に設定が変えにくかったりして、あまりにじれったくてE-3に付け替えていたりしていました。しかし、家に帰って写真を見ると、やっぱり画質、とりわけ高感度画質は6年前の最高性能モデルE-3よりも、イマドキのエントリーモデルE-PL5のほうが格段によく、たいそうがっかりしたことが何度もありました。
今回のグリップ導入で、こうしたストレスはだいぶなくなるような気がします。

お金さえあればE-M1を手に入れるのが正当な解決法だとは思うのですが、このグリップに2,600円を払うかどうかすら悩んだ私にはない選択肢でした。
こちらは、5年後くらいに中古で購入かな~。

2013年12月17日火曜日

イチローの一言

魚とは全然関係ないのだが、昨日、NHKの「仕事の流儀」でイチローがこんなことを言っていた。

よく自分は強いと言われるけれど、自分には自分の弱さしか見えない。
けれども弱さと向き合う自分はいる。
たとえば薄いピンクのシャツを着て、クラブハウスに行く。
すると、それをほかの選手が似合わないとバカにする。
これを、聞き流せるのが強いのかもしれないけれど、自分は「ちきしょう」と思って翌日はもっと濃いピンクの服を着ていく。
そうすると、人は何も言わなくなるんだよね。
これは多分、弱いからそうしているのだと思う。
けれど、そこで白を着ると自分の負けになる。
こうして弱さと向き合うことが強いと言うのであれば、強さなのかもしれない。

なんだかまどろっこしいイチロー特有の言い回しなのだが、自分にはこれがとても響いた。
たぶん、これは自分にもっとも欠けている精神なのだと思う。

2013年12月16日月曜日

小屋掛けオトリ投網漁

富山県、神通川の河原には、秋になるとブルーシートなどでできた簡素な小屋が立ち並ぶ。
これは川に遡上するサケを捕獲するために設置されるものだ。各小屋には捕獲の免許証が掲げられている。

「昨日、一昨日で30くらいとれたかな」、漁をするおじさんは、そう話してくれた。


~~
この小屋は、投網を用いたサケの捕獲に使われる。
小屋の前には、生きたサケを紐にくくって”おとり”として川につけておき、その状態で小屋の中に入り、しばらく待つ。
すると、”おとり”につられて他のサケが寄ってくる。そこを投網で捕まえるのだ。
川でのサケ投網漁は、東北、北陸、関東、いずれの地域でも見かける比較的一般的な方法である(北海道では見たことはない)のだが、神通川でのサケ漁は”おとり”を使う点でやや特殊と言えよう。この漁は、「小屋掛けオトリ投網漁」と呼ばれる。

使われている投網
対象魚がサケなので、目合いはかなり大きい。
さて、私は仕事での縁あって、数年にわたり神通川に訪問させてもらっている。サケ漁を見るのも今年が初めてではないのだが、これまでずっと気になっていたことがあった。
それは、”おとり”として使うサケの性別だ。

この漁を行う秋は、言うまでもなくサケの産卵期である。漁の方法から考えると、産卵期のサケには他の個体に寄って行く習性があるのは事実だろう。それも、時期からして、オスとメスが寄るだろうというのが素直な発想だ。

これまで、私の頭の中でサケの産卵は、「メスが産卵場を決めて産卵床を掘り始め、そのメスをめぐってオス同士が争う」、そんな図式が出来上がっていた。
もしこの図式が正しいのだとすると、”おとり”にすべきはメスであろう。メスに群がるオスの習性を利用するのが自然だ。

しかし、不思議なことに、実際にみた”おとり”の多くはオスだった。
サケ漁をされている方の一人に尋ねると、「オスでもメスでもどっちでもいい。オスをつけとけばメスがくるし、メスをつけとけばオスがくる。」そんな答えが返ってきた。

”おとり”のサケ(オス)
しかし、数を見れば見るほど、”おとり”はオスが多い。
オスを使ったほうがよいと考える漁者が多いのは間違いない。

今年、周りにまだ他の個体が集まっていない、オスの”おとり”の、成り行きを見る機会があった。
しばらく、その”おとり”を見ていると、まもなくメスのサケが訪れ、その近くで産卵床を掘り始めた。
やはり、メスは産卵場を決めるにあたってオスを確認しているようだ。どうやら「メスが単独で産卵場を決める」という図式は違うらしい。
オスが場所を決めているとも言い切れないのだが、少なくともメスが産卵場を選ぶにあたってオスの存在は重要な要素になっているに違いない。
このあたり、つきつめるともう少し面白いことがわかってきそうだ。

紐で繋がれたオス個体の横で、産卵床を造成するメス個体
なお、漁はサケのみでなく、サクラマスについても同様の方法で行われている。この場合も、やはり”おとり”にはオスが多く使われているように思う。

”おとり”のサクラマス。こちらも使われるのはオス個体が多い。
神通川では川のあちらこちらで、このような漁が行われているわけであるが、日本全国レベルで見ると、ここまで川のサケ漁が盛んな場所はあまりない。
脂ののった海のサケや海外のサーモン類が市場に大量に出回る昨今、あえて川のサケをとる必要はないのだろう。川のサケは人工授精用の採卵個体というイメージが強い。

神通川は有名な”富山のマス寿司”の本場であり、古くから根付くサケマス文化がある。それゆえ、今なお川でのサケ漁が残ったのかもしれない。捕獲されたサケは、漁獲量から考えても流通するような性質のものにも思えず、多くは自家消費だろう。
つい最近まで私は、「川のサケは脂が抜け、臭みがあっておいしくない」、と思っていた。これは、食べた後の感想ではなく、あくまで伝聞情報を断片的に集めた先入観だ。
ところが、2年ほど前だろうか。川のサケを食べる機会があった。食したところ、その味は上質な白身魚のようで大変に美味に感じた。もう一度食べたいと思うのだが、なかなかに手に入る機会がない。
ちまたでは、採卵後に肥料にしたり、捨てられたりされているという話も聞くのに・・・。
海での漁獲技術が未熟であった頃は、海のサケよりも川のサケのほうが一般的でだったのであろうが、今となっては川のサケは、金を払ってもなかなか食せない”幻の味”となってしまったようだ。

2013年12月13日金曜日

サケ見ノススメ

12月も中頃を迎え、だいぶ気温も下がってきました。紅葉もどうやら終わった感じです。
「そろそろ出歩く季節は終わりかな・・・」、あるいは「冬鳥観察に専念しようかな・・・」、そう考えていらっしゃる方も多いかと思います。
しかし、チョットお待ちを!
関東地方では今、サケが産卵真っ盛り、つまり観察最適期を迎えているんです。


~~
「関東のサケ」
”サケの産卵が見られる場所”と聞いてイメージするのは、北海道や東北、北陸地方などの北国ではないでしょうか?
私もわりあいと最近までそう思っていました。
ところが、ここ数年、関東の各河川でサケの遡上量が著しく増加しいるのです!
たとえば、埼玉県行田市にある利根大堰では、魚道のサケ遡上数を全数カウントしています(利根大堰ホームページ)。
この結果を見るに、平成17年には2000個体程度だったのが、年々増加し、今年、平成25年はシーズン途中にもかかわらず18,000個体。
この8年で実に9倍にも達しているのです。
事実、私は先月から東北地方、北陸地方の様々な河川でサケを調査していましたが、へたすると関東の河川のほうが遡上量は多いんじゃないかと感じています(捕られている量が少ないだけかもしれませんが)。

サケの見所はなんと言っても産卵!
(陸上からだって卵まで写る!)
「オススメスポット」
生物を観察するに当たって、場所選びは最も重要なポイント。
前述のように関東の河川にはサケが多く遡上しているのですが、どこに行けば産卵が見られるのでしょうか?
関東でサケの遡上が多く見られる川を3つ挙げるとすれば、私は那珂川、久慈川、利根川をチョイスします。なかでもおすすめは利根川です。
特に、先述した埼玉県行田市にある利根大堰では、堰の下流で多くの個体が産卵行動をしているのを目撃しています(11/30確認)。
ここは、川へのアプローチも容易です(私も子供数人を引き連れていきました。駐車場もあります。)し、堰の魚道には魚道を横のガラスから覗ける観察窓があって、運が良ければ魚道を遡上するサケの姿を見ることもできます。
他の川も、一応観察しやすい場所をいくつか知ってはいるのですが、利根川に比べるとアプローチのしやすさやサケの量などを総合的に考えるとやや劣るのでここでは紹介しないでおきます。

逆に、安全性が高くてサケが見やすいオススメの場所があればこっそり教えてほしいっす・・・

死亡個体も独特の迫力を持つ
(上の堰は利根大堰)
「観察に必要なもの」
サケを見るのに特別な道具はいりませんが、偏光グラス(サングラス)があると水面反射が押さえられ、水中の観察がしやすいです。
また、カメラがあればさらに楽しみの幅は広がると思います。カメラは、それこそ何でも良いのですが、レンズ交換式カメラにPL フィルター(偏光グラスと同じような役目を持つフィルター:レンズとは別売りです)をつけた200mm(35mm換算)くらいの望遠レンズがあれば確実に楽しめると思います。
私は陸上からサケを撮るときは、とにかく被写体ブレを抑えるようにシャッタースピードが最低でも1/250以上になるように、感度設定、露出補正、そして時にはフィルターを外して撮影をしています。このあたり、ネット上には上手にサケを撮られている方がたくさんいますので、参考にしてみるのをオススメします。

オス同士の闘争
(水しぶきが上がっているところはだいたいこの行動が見られる)
「おわりに」
最後に、ひとつ気をつけていただきたいのは、サケの遡上や産卵は映画やテレビのように、我々に見せるためにするものではありません。ですので、川では「サケがどこでなにをしているか」を考えたり、面白いと思う行動・事物を自分で探さないと、なにも見えてきません。せっかく行っても「来てみたものの、ただの川なんですけど・・・」で終わってしまうのはちょっとさみしいです。
サケの産卵という、自然界の一大イベント。見ようと思えば、いくらでも発見はあると思うので、ちょっと前のめりくらいの姿勢で川に行ってもらえれば楽しいと思います。ま、自然観察が好きな人なら「なにをいまさら」という話でしょうけど。

サケの産卵は、例年通りだとすると、今がピークの終わりくらいでしょうか。
観察するなら今週末くらいが最後のチャンスになりそうです。
見ておかないともったいないですよ~(・・・って思うのは私だけ?)。
少しでも興味のある方は是非行ってみてください!

追記:2013/12/15の情報によりますと、もうほぼ終わりだとか・・・残念。来年に乞うご期待!

THE NAKED APE(裸の猿:Desmond Morris著) 覚え書き:第二章


 第二章:セックス
この章では、タイトルどおり、人間の性に関する形態、行動について、他の霊長類との比較をから特徴の説明をしています。
あっさりと内容を要約するとこんな感じなのですが、読んでみるとまぁ、なかなかに仔細な表現。
性行為の説明のところなど、電車内で読んでいて、つい誰も見ていないか確認したらほどです。と、同時に、『ほぅ。外人さんもそんな感じで…』なんて妙に感心もしたりして。

この章の内容は、人間の性行為、性的形態に動物学的に切り込むという、ある種のタブー破りの側面もあるためか、全体的にいささか挑発的に誇張しているのでは…という表現もなきにしもあらず。
しかし、読めばまぁ、大筋は『うーむ、なるほど』と思わせられる内容で、他の霊長類との比較で論じられると、それなりの説得力はあるように思います。
なんというか、エロいエロくないという話はおいておいても、この章を読むと人間にとっての性行為は、社会生活を営む上でものすごく重要なものなのだなと感じさせられました。

この本を読んだ勢いそのままに、周りの人に、突然「人間が他の猿と違って毛がないのはさ、セックスを最大限魅力的にするために進化したからだって知ってた?」なんて聞いたら、唖然とされる、あるいは相手によっては引っぱたかれそうです。
が、相手がこの章を読んだ後だったらどうでしょう?
結構多くの人がうなずいてくれる気がするのですが・・・

なんといいますか、この章を読むと、「いろんな人に読んでもらって感想を聞きたい」そんな気分になりました。

追伸:形態的説明の中では、女性の胸がお尻の代わりをしている説、男性の鼻が男性器、女性の唇が女性器の代替機能をもっているなどという、バラエティー番組などでよくでてくる有名な話もこの章の中に出てきます。

2013年11月27日水曜日

THE NAKED APE(裸の猿:Desmond Morris著) 覚え書き:第一章

 思うところがあって、人間の形態や行動を、動物学の側面から捉えた名著「THE NAKED APE(裸の猿:Desmond Morris著)」を読み始めました。
別にブログで書くようなことでもないのですが、覚え書きを残しておきたいと思ったので書き留めてみました。今回は、今日読んだ第一章について書いてみます。




第一章:Origins

この章では、人間の起原は森林性で果実食の霊長類であり、それが平地で動物を狩るように進化してきたことをいくつかの根拠を元に述べています。
次いで、なぜ森林性霊長類から狩をする猿になる過程で、毛を捨てた「裸の猿」となったのか、これまでに世に発表されているいくつかの仮説を並べて推測しています。この本では、「裸の猿」となった要因として、最終的には体温調節のための進化である説がもっとも有力として落ち着くのですが、これ以外にでてきた4つの仮説が挙げられています。
これが、なかなかに面白い。
4つの仮説とは、1)皮膚に付く寄生虫に対する防御策としての進化、2)水域生活に適応した進化、3)種の認識機構としての進化、4)性的信号としての進化、です。
とりわけ興味があったのが2つめの水域へ出た説で、これは、進化の過程で森林生活から平地に生活圏を移す前に、一時期海域を生活の場としていた時代があり、この時期に水生生活に適した形態に特化した結果なのではないかと言う説。
要するに、泳ぐのに無駄な毛はなくなり、イルカやクジラのような水の抵抗のない体つきで、かつ保温できるような脂肪層を持った皮膚になったのではないかというものです。
体つきに関する説明もそれなりの説得力はあるし、森林から平地の狩猟に移るよりは、海辺で貝や魚を食べる生活のほうがずっと移行しやすかったのではないか・・・などと思うと、この説も捨てがたいのではと思ってしまいました。
実際、最終的に有力としている体温調節のための進化にしても、根拠となる証拠はないようですので、水生生活説も可能性としてはなくはないのではないかとも思います。
まぁ、この本も、1960年代の本ですので、今となってはこの件についても、もう少し議論が進んでいるのかも知れません。
機会があったら調べてみたいと思います。

そうそう、それと、今回は英語版と訳本と両方購入したのですが、この本の英語版は難しい単語はなく、比較的読みやすいです。ま、訳本と照らし合わせて読んでいるわけですが・・・
文章的にはコロンやカンマが多く、こういった部分に苦手意識がある人には、訳本とあわせて多読教材として非常に有効な気がします。内容も面白いですし。

2013年11月25日月曜日

大人向け?

最近の小学生の宿題は私が子供の頃と比べるととても多く、小学四年生の娘は毎日よくまぁやるわ・・・というくらいやってます。
そんな宿題の中のひとつに、国語の文章音読があります。
子供にしてみれば、長いお話を何回も読まなければならないので、大変苦痛な作業のようですが、聞かされる側の私は実はちょっぴり楽しみだったりもします。

今日聞いた娘の音読課題は、有名な新美南吉の「ごんぎつね」。
内容を追ったのはものすごく久しぶり、それこそ小学生以来でした。




そうそう、話の発端はキツネの「ごん」がウナギをいたずらしたことでしたね。
「兵十」の採ったウナギをいたずらした「ごん」が、その後、それがとても大切なものであったと知り、悪いことをしたと反省する。
そして、栗などを置くことでちょくちょく埋め合わせをするようになる。
しかし、ウナギの一件で「ごん」を盗人だと思いこんだ兵十が、栗を置きに来たごんを撃ってしまう。そんな話です。

本題とはちょっと外れるのですが、私が気になったのは、兵十がウナギを捕まえるのに使っていた漁具です。
教科書を見せてもらうと、「はりきり網」として、図入りでかかれていました。
図を見ると、これは今で言う小型定置網で、私も調査でしょっちゅう使っている漁具です。こんなところで、別な呼び名を知ることになるとは思いませんでした。
そして、この当時、川で取れた魚は、人の暮らしの中で重要な役割をしていたことも再確認して、少し嬉しい気持ちになりました

さて、話は変わりまして本題のほうに移ります。
昨晩この話を聞くまで、私はこのお話を、「いたずらばっかりしていると、悲しいことが起きることもある」というような、ちょっと切なく、そしてちょっと説教じみた話だと思っていました。
しかし、昨晩この話を聞くと、少し違った印象を受けました。
それは、「相手を最初の印象だけで決め付けて扱うと、その後悲しい結果になることがある」と言うものです。
要するに、子供の頃は「ごん」側の立場でものを考えていたのに対して、親となった今は「兵十」の立場で物語をとらえているのだと思います。

年とともに、物語の捉え方が変わるというのはごく当たり前のことだとはおもいますが、書いた新美南吉はどちら側をイメージして書いたのでしょう?
「童話」と言うカテゴリーからは、つい子供向けであることを連想してしまいますが、ひょっとしたらこれは大人向けのお話だったのかもしれないなぁ・・・とふとそう思いました。